エニアグラム・生得本能(本能のサブタイプ)サブタイプ別の詳細な特徴、海外書籍情報の翻訳・まとめ
タイプ3:ソーシャル(SO3)の詳細
生得本能・ソーシャルにおけるタイプ3の「虚栄心」
SO3は、他者からの承認を得るために、社会的に良いイメージを求める虚栄心を抱きます。彼らは、自らの名声あるイメージを維持するために、必要なことは何でもします。なぜなら、彼らにとって最大の「虚偽」は、自分がどんな人物であるかというイメージそのものだからです。SO3は、社会で評価される理想的なイメージに強く惹かれ、それを自らも再現しなければならないと感じます。地位や承認への欲求が彼らを駆り立て、それによって自己価値の低さを忘れてしまいます。彼らは、自分がどのように見られているかに強く意識を向け、良い評価を得るために、特定の社会集団の価値観に合わせて自分のイメージを変えます。彼らのイメージは決して傷つけられてはならず、常に称賛されるものでなければなりません。SO3は、社会的地位を上げる方法を熟知しており、いつ発言し、いつ沈黙するべきか、いつ行動し、いつ静観するべきかを理解しています。彼らは、タイプ3の中で最も虚栄心が他人にとって分かりやすい一方で、皮肉にも、自分自身ではその虚栄心を意識しにくいタイプでもあります。つまり、SP3は生産性、SX3は魅力、SO3は業績や地位による承認を求めます。
イチャーソはSO3を「名声」と名付け、それを「社会的に良いイメージを求める欲求」と定義しました。イチャーソの説明によれば、SO3は自らの自己イメージを作り上げることで、他者の目に映る自分の輝きを維持しようとします。ナランホも同様に、SO3を「賞賛を得るために自らのイメージを作り上げ、それによって輝こうとする人」と定義しています。
クラウディオ・ナランホ
Naranjo, C. (2014). "Psicología de los eneatipos: Vanidad" (Translated by members of the community, trait structure translated by mel)
競争的
「オリンポスにとどまるためには何でもありです」と、フアンホ・エレーラは映画『イヴの総て』を分析する際に語ります。成功と社会的認知という最優先の目的を達成するために、このサブタイプは極めて強力で、時には無慈悲な競争心を発揮します。
競争の形式自体は適切に見えるかもしれませんが、その本質は冷酷です。SO3は、自らを「善良な人物」と見せながら、策略や嘘を駆使し、対抗者を排除しようとします。彼らは直接的な対決を避け、巧妙な中傷を用いて影響力を行使します。常に笑顔を絶やさず、乱れることなく、影から権力を振るい、親密な関係をできる限り回避します。彼らの努力は、優れた仕事の成果を上げることよりも、社会的魅力や親しみやすさを武器にして、自分の良いイメージと社会的地位を守ることに向けられます。全ての行動は、状況を支配し続けるためのものです。
嫉妬は、このサブタイプの静かな原動力の一つです。仕事においては、彼らは環境に応じて巧みに立ち回りながら、自らの野心を追求します。自分が持っているものや、自分が築いている人間関係を誇示し、優位性を示そうとします。また、彼らは観察力に優れ、権力を持つ人物を見極め、その人が喜ぶであろう沈黙、言葉、行動を慎重に選びます。一度、社会的な評価を獲得すると、その地位を守るためにさらに適応し続けます。成功を維持するためならば、ためらうことなく他者を踏みにじり、邪魔者を排除するための嘘を築き上げます。この非情な競争心と復讐心こそが、SO3とタイプ8を結びつける特徴の一つです。
復讐心
もし目的を達成できなかったり、欺瞞や真の意図が暴かれたりした場合でも、彼らは良いイメージを保とうとします。しかし、いずれ冷酷な復讐を果たす機会が訪れると考えています。そして、その時が来れば、どんな手段も厭わずに実行に移します。このサブタイプは、情報操作や誹謗中傷を頻繁に用います。他者の信用を失墜させるための戦略的な嘘は、あまりにも巧妙に作り上げられるため、時にはSO3自身も現実と虚構の境界を見失うことがあります。
演技性
SO3は、怒りや痛みに触れたり、それを表に出したりしないように平静を保ちます。彼らにとって最も重要なのは、自己イメージを崩さず、感情的な弱さを決して見せないことです。では、彼らはどのように演技性を示すのでしょうか。それは、怒りを隠した形である「焦燥感」として表れます。自分が望むものを、望むタイミングで手に入れられないことが、彼らの冷静な態度を揺るがし、抑え込んでいた怒りを引き出します。誘惑しても注目の中心になれなくなると、限界に達します。SO3にとってこれが耐え難いのは、自分の欺瞞が暴かれたと感じるからです。そして、その不満をドラマチックに誇張した振る舞いとして爆発させ、不寛容さを露わにします。
多面的な適応力
SO3は非常に適応能力が高く、まるでカメレオンのように環境に応じて変化します。日常生活では、植物に水をやり、携帯電話で話し、リンゴを食べながらオーブンで肉を焼きつつ、次に何をすべきかを考えるといった複数の行動を同時にこなします。彼らは、どのように振る舞うべきか、どのような服を着るべきか、何を食べ、何を飲むべきか、そして沈黙すべきか話すべきかを学習し、状況に完璧に適応しようとします。徹底した自己管理のもとで、最も都合のよい振る舞いを選び取り、それをあたかも自然な行動であるかのように見せます。しかし、その裏には徹底的に計算された要素があり、計算なしに生じる行動はほとんどありません。
逆転した男性性と女性性
女性のSO3は、論理的・合理的で行動志向の強い、いわゆる「男性的なエネルギー」を多く持っています。彼女は母親から、優しさや受容性といった女性的なエネルギーを学ばず、愛情深く保護する側の役割も吸収しませんでした。そのため、男性の仲間の一員であるように感じ、彼らがより「男らしく」なるのを助ける同僚のような立場を取ります。彼女は強い男性を尊敬する傾向があり、また、あらゆる人や出来事から身を守るために、硬い殻をまとった戦士のような自己イメージを持っています。
男性のSO3は、父親に対して恐れを抱いており、父親の持つエネルギーを自分のものとして活用する方法を学びませんでした。そのため、自身の感情を抑え込み、外見的にはより女性的な印象を持つことが多いです。また、父親の持つ「力強さ」に対する恐怖を補うかのように、自分自身を厳格で堅苦しい男として理想化する傾向があります。彼らは、友人関係において力強く支配的な人物を求め、その影響を受けようとします。
男女ともに、力というものを、暴力や制御不能な爆発と結びつけてしまう傾向があります。そのため、彼らが健全に成長するためには、男性性と女性性の「強さ」をバランスよく体験することが重要です。誘惑的でも競争的でもない、純粋に自己を表現できる安全な環境で過ごすことが、健全な成長につながります。
与えるときも受け取るときも操作的
SO3は、借りを作ることを極端に嫌うため、相手から受け取る以上に、自分から多くを与えなければならないと感じます。ただ同じ量を与えるだけでは不十分で、より多く、可能であれば質の高いものを提供しようとします。自分が確実に何かを得るために、取引の場を自ら作り出し、そこで常に有利な立場に立とうとします。彼らが相手よりも多くを与えようとするのは、利他主義や思いやり、寛大さからではありません。それは、徹底して計算された商業的な取引の一環なのです。
流用主義者
SO3は、他者が築いたものを基に、安全な領域でのみ行動します。分析し、取捨選択し、最適化することで新たな成果を生み出しますが、そこに独自の発想やインスピレーションが入り込む余地はほとんどありません。SO3は、強い野心を持ち、他者の評価を過度に気にする傾向があり、自ら創造することに自信を持てません。ジューシーはこの特性を的確に表現しています。「比喩的に言えば、SO3の創造性はコピー&ペーストのようなものです」
死の経験の回避と感情的な麻痺
SO3は、死に直面すると感情的に麻痺します。痛みや悲しみを避けるために、感覚を遮断し、冷たく無感覚な状態に陥るのです。フランチェスコは、父親が襲撃された際のニュースをこう振り返っています。「父がどうなったのか分からず、負傷者についての詳細も伝えられませんでした。私は大きな衝撃を受け、完全に凍りついてしまいました」。その後、彼は悲しみではなく怒りを抱くことを選び、それを外に発散するか、あるいは内に秘めることで対処しました。泣くことや感情を解放することを自らに許さず、身体の感覚や心の動き、感情の爆発を恐れていました。
SO3にとって、死とは身体の劣化と完全なコントロールの喪失を意味します。彼らは死を「見苦しくなること」、つまり「体面を失うこと」と結びつけています。ジューシーはこう振り返ります。「空想の中で、私はいつも自分の死を思い描いていました。そこにあるのは、肉体の不快な変化です。ネズミや虫、ウジが私の身体を貪り、腐敗した液体が滲み出ていく感覚を味わいました」。自らの脆弱さを突きつけられると、SO3は強い恐怖を抱きます。
SO3は、一人で死ぬことと肉体的な痛みを恐れています。しかし、死に対する恐怖を感情的に処理するのではなく、否認という防衛機制によって自分を守ります。ユースタキオはこう指摘します。「SO3は、『喪の第一段階である否認』の状態に留まっています」。彼らは、自分は決して死なないという全能感にとらわれ、死について考えることを避けます。死は「他人に起こるもの」なのです。しかし、家庭環境の中で死に頻繁に触れてきた場合、SO3は「自分が死を運んでいるのではないか」という感覚を抱くことがあります。
愛する人を失うまでは、自らの死を意識することはありません。死を感じさせる出来事や、悲劇的なニュース、重病などに直面しても、感情に圧倒されるのではなく、合理的に処理しようとします。悲しみに沈むのではなく、行動に焦点を合わせるのです。「がんを患っても、私は一日も仕事を休みませんでした」(アナ)「父が亡くなった数分後、私はすぐに電話を取り、葬儀の準備を始めました。父が亡くなったのは午後3時30分でしたが、その日の午後6時には、すでに80キロ離れた葬儀場に父の遺体が運ばれていました」(ヘイデー)
SO3は大人になると、死を「内面的な虚無感」、「心の中の砂漠」、「冷たく乾いたうつ状態」として捉えるようになります。しかし、愛する人の死に寄り添うことで、彼らは新たな形の愛を知り、純粋な気持ちで死を悼む経験をすることがあります。「父の告別式で、私は言葉にできないほどの深い愛を感じました」(ヘイデー)
一方で、死を表面的に捉えることもあります。悲しみに沈むのではなく、葬式にどの服を着ていくかを考えるSO3もいます。場合によっては、ホフマン・プロセスのような心理療法が、未処理の悲しみを癒す助けとなることもあります。
お金への執着
SO3は、時に過剰なリスクを冒しますが、経済的な危機に直面しても、自分の地位を維持するための手段を見つけ出すことに長けています。他人を頼ることは好みませんが、何かを諦めることもしません。公然と求めるのではなく、相手が自発的に自分に与えたくなるように仕向けます。
彼らは若いうちから経済的に自立することを目指します。しかし、銀行口座の残高を細かく気にすることはなく、貯金もせず、持っている以上のお金を使うことが多いです。彼らにとって、お金は将来の利益のために投資するものではなく、今を楽しむための消費手段です。他人の金を使う際には気前が良いものの、自分の金となるとより貪欲になります。
もう一つの支出の形として、贈り物や豪華な食事を通じて他人を甘やかし、友情を買おうとすることがあります。こうした大盤振る舞いは、純粋な寛大さからではなく、イメージを維持するための戦略として行われます。「寛大でないのは印象が悪い」とヨランダは指摘します。SO3は、恋人が本当に望んでいるものではなく、自分が気に入ったものをプレゼントすることが多いです。そして、それは最終的に自分の手元に残るように計算されています。「これ、あなたにあげるね」と言いつつ、結局自分の部屋に置かれるようなものを選んだり、自分の好きな香水を相手に使わせたりするのです。
必要であれば、表向きは質素に暮らすこともできますが、実際には高級車を隠し持っていることもあります。彼らは、自分よりも経済的に豊かな人々と親しくなり、あたかも自分も同じ階層の人間であるかのように振る舞います。本当に裕福であるかどうかに関わらず、「富裕層の一員としての態度」を取り、周囲にそう思わせるのです。SO3が、「すべてを捨てて私について来なさい」と説く新たなメシアの教えに従うことは、極めて難しいでしょう。
自分の家のイメージに執着する
SO3は、住む場所に強いこだわりを持ちます。自分のスタイルで飾ることができる、広々とした空間を求めます。彼らの家は魅力的であり、単なる生活の場ではなく、「自分が何者であり、何を持っているか」を示すショーケースのような存在です。SO3は、自分の美意識が隅々まで行き渡った空間を高く評価してくれる友人や重要な人物を招くことを楽しみます。細部にまで気を配り、花やキャンドル、お香で家に香りをまとわせます。その雰囲気は、洗練された清潔さと、どこか雑然とした魅力の間を行き来しています。
排泄に対する神経質さ
SO3は、自身の生理現象や排泄に関する話題を極力避けたがります。清潔さに強くこだわり、場合によっては一日に何度も体を洗うほど潔癖なこともあります。放屁、鼻水、排泄物、尿といった生理的な排泄物を、公の場で見せるべきではない非常に不快なものと考え、徹底的に排除しようとします。また、嗅覚が鋭く、体臭を強く嫌います。
排泄を抑えようとするマゾヒスティックな傾向から、便秘になりやすいことがあります。彼らは、生理的欲求を満たすよりも、目の前の仕事を優先しようとします。放屁は、絶対に誰にも聞かれない環境でしか許されず、それ以外の場所では極力抑え込もうとします。もし音が漏れてしまった場合は、「制御不能な生理現象」として正当化しようとし、自分がしていない場合でも、「自分がおならをしたのではないかと思われたらどうしよう」と不安になります。また、自宅以外での排便には強い抵抗を感じます。
誘惑
SO3は情熱的ではなく、性的に活発でもありません。SO3にとって、性的行為は愛されているという確信を得るための手段、あるいは相手を喜ばせるための行為に過ぎません。性的体験そのものよりも、相手に気に入られることの方が重要です。SO3は、親密な関係を深めることよりも、誘惑することに関心があります。自分の快楽よりも、相手が何を好むかを考えてセックスをします。良い恋人であることは、SO3にとっては自分が果たすべき役割であり、セックスはそのための商品の一つです。しかしセックス中、オーガズムに達するより先に、自分のコントロールを失うことへの恐怖を感じます。この恐れが、愛する人に深く身を委ねることを困難にします。
本能的な部分により素直になると、SO3は攻撃的なセックスを好むようになりますが、そのような行為を「汚いもの」として認識し、隠そうとします。自分の獣性を解放できる相手とのセックスを好む一方で、パートナーとは刺激の少ない関係を維持することが多いです。
男性の場合、インポテンツ、早漏、性的欲求の減退、男性器の痛みなどが生じやすく、女性の場合は不感症になりやすい傾向があります。
計算された外見
SO3は、服装に意味や個性を持たせ、それを社交の場での武器として活用します。彼らは人を惹きつけるために服を選び、印象的な外見を意識しながら、色や形の選び方にも大胆さを取り入れます。そのスタイルは細部まで計算されており、決して目立たずにいることはありません。SO3のワードローブには、カジュアルな服とブランド物が共存しています。アフリカのジャングルに適した服から、宮殿での豪華なディナーにふさわしい最高級のエレガントな装いまで、あらゆるシーンに対応できる衣服が揃っています。彼らは、自分のファッションを堂々と披露します。たとえ安価な服であっても、着こなしによって高価に見せることができます。
策略家であり、嘘を厭わない
SO3は自ら仕掛けた罠をあくまで戦略の一環として扱いますが、それに良心が咎めることはありません。フランチェスコはこう語ります。「試験の数日前に少し勉強するだけですが、私は頭がいいから必死に勉強しなくても合格できると自分に言い聞かせます。そして実際に合格するのです」。彼らは他者から欲しいものを手に入れるために巧妙に罠を仕掛け、まるで相手のニーズを本当に気にかけているかのように装いながら、戦略的なお世辞を使って自らの利益を追求します。
自分自身を作り上げるのと同じように、自己のイメージを飾り立てるため、あるいは社会的な成功を得るために役立つ物語や人物、出来事を創作します。そして、自らの嘘が暴かれそうになると、それを防ぐためにさらなる嘘を用います。彼らは自身の仮面と完全に同一化しており、嘘そのものが彼らの人格の一部となるため、虚構と現実の境界が消失することさえあります。
職業的な独立志向
SO3は上司や厳格なスケジュールを避けようとします。SO3にとって自由は非常に重要であり、もし上司がいる場合でも、彼らは自分の独立性を保つために権力者を引き込みながら巧みに立ち回ります。そうすることで、特定の権限や特別な待遇を得て、自由な裁量を確保しようとします。そして、可能であれば、最終的に上司を友人にすることすらあります。
抑圧された恐怖、羞恥心、攻撃性
SO3は恐怖を否定し、行動によってそれを回避しようとします。「幼い頃や若い頃はとても怖がりでしたが、恥ずかしさから、恐怖に立ち向かうような強気な態度でそれを隠していました」とアナは振り返ります。
彼らの怒りは、まるで鋭利なメスのように正確で破壊的です。彼らは、自分の中に殺人衝動が潜んでおり、それを解き放つと犯罪者になってしまうのではないかという感覚を抱えています。「私は自分の内面に深い闇を感じていて、人を殺してしまうかもしれないと思うことがあります。だからこそ、自分を抑え込んでいるのです」とフランチェスコは告白します。「攻撃されたと感じると、最初に湧き上がってくるのは強烈な憎しみと殺意です」とハイデーは付け加えます。ジュジーは、時々自分が悪魔のように感じることがあると述べ、ヨランダは、「最初に攻撃的になるというよりも、反応として攻撃性が出てきます。そして、その攻撃性を自分自身に向ける傾向があります。自殺願望を抱くことさえあります」と語っています。
自己管理の甘さと怠惰
仕事に打ち込むタイプ3は、自分の基本的な欲求を忘れがちです。やるべきことを終えるために、食事や睡眠、トイレに行くことさえ後回しにします。一日中何かに取り組んでいるにもかかわらず、どこか怠惰な感覚を抱えています。
ユースタキオはこのパラドックスにニュアンスを加えています。「私たちは信頼でき、勤勉ですが、それは外面的な仕事においてのみです。自分自身にとって本当に良いことをすることには無頓着です」。これにアナも同意します。「余暇にやろうと後回しにしても、余暇の時間が来る頃には他の課題があるので、結局やらずじまいになってしまいます」。
この怠惰さは、規律の欠如と結びついています。特に、自分の精神をケアすることに関しては、自己との約束を守ることが難しくなります。精神は目に見えるものではないため、その価値を実感しにくいのです。エゴに基づく行動には強い決意と努力を注ぐ一方で、自分の最も繊細で深い部分に意識を向けることを怠ってしまいます。
このタイプの人は、他者へのアドバイスには長けていますが、自分自身では、それを課題として与えられない限り実践しないことが多いです。
利害関係のある友人
SO3は知り合いは多いですが、真の友人は少ないです。彼らは自分が魅力を感じる性別の人々の中から友人を選ぶ傾向があり、その関係には常に何らかの利害が絡んでいます。純粋な友情だけを目的とする関係にはあまり関心を持ちません。心の奥底には打算的な関心があり、相手が金銭、権力、名声、知識、美しさなどを持っていれば、その人を友人にしたいと考えます。彼らは友人を評価するだけでなく、自分にとってどのように役立つかも考えています。SO3は純粋な心のつながりで人と関わることが苦手で、そのような関係を築くことを無防備で脆弱だと感じます。「もしあなたが私を共和国大統領に紹介してくれるなら、5分もかからずに出向きます」とフランチェスコは言います。「でも、『友達を作れ』と言われたら、私は強い不安を感じ、ひどく動揺してしまいます」。
感情を巧妙に隠すことで、彼らは嫉妬や操作的な行動を目立たせずに行うことができます。他人を称賛しているように見せかけながら、実はさりげなく自分の優位性をアピールすることもあります。これは、相手に自分を認めて評価してもらいたいという欲求からくるものです。このような行動は彼らにとって無意識のうちに行っており、純粋に友情を楽しむことはほとんどありません。彼らは他者を通じて自分の地位や名声を確認し、それによって自己の価値を測ろうとします。
恋愛関係においても、SO3はたとえ自分が浮気をしていても、自分は誠実であると感じることがあります。なぜなら、彼らにとって誘惑は無意識のうちに行われるものであり、それを裏切りとは認識しにくいからです。また、ある日突然、恋人との関係を断ち切ることがあります。これは、彼らがそれまでの間、自分には何の問題もないかのように振る舞い、関係の実態を曖昧に保っていたためです。自分では意識的に相手を惹きつけたつもりはなく、相手が勝手に関係を深めてきたように感じるため、あっさりと関係を終わらせることができるのです。SO3は対立を避ける傾向が強く、直接的な対決を避けるために、トラブルが表面化する前に弁護士を介して関係を終わらせようとすることもあります。
目に見える物への執着
SO3は物質的な豊かさを求めますが、精神的な充足にはあまり関心を持ちません。彼らは自分の内面と切り離されており、外面的なものにのみ意識が向かっています。「今では、優れたセラピストたちを見て、私も彼らのようにクライアントとの関係を築きたいと思うようになりました。しかし、こう考えるようになったのはごく最近のことです」とフランチェスコは語ります。「以前の私は、目に見える物や具体的な成果ばかりを求めていました。しかし、それでは決して満たされなかったのです。欲しいものを手に入れても、空虚感は消えませんでした。物への執着が次第に強まり、それが強迫観念のようになっていきました」
嫉妬
SO3の嫉妬は、特にライバルの存在を感じたときに強く引き起こされます。一見すると普通の反応のように思えますが、SO3は親密さの欠如からパートナーを深く無視する傾向があり、自分の恋人としての地位を脅かす可能性のある人物が現れるまで、パートナーに注意を払わなくなります。自分より価値がある、より魅力的である、または何か重要なものを持っている人物が現れると、単に恋愛関係が危機にさらされるだけでなく、権力や地位、重要性、名声といった自身の社会的な立場そのものを失う恐れを感じます。ライバルの存在は、SO3にとって「社会的失敗」という怪物を呼び起こすのです。
野心的
SO3の社会的地位向上やキャリア形成への努力は、SO2の野心とは異なります。どちらも戦略を立て、社会的に認められる地位へと導いてくれる人物を惹きつけようとしますが、SO2は自らを偉大な存在として売り込み、感情的な温かみを伴って寛大さを表現します。一方、SO3は自身の仕事や組織内での効率性、そして何よりも努力をアピールしますが、その裏には自身の内面的な不安があります。彼らは役に立つことを重視し、最大限の利益を得るために必要な要素を慎重に分析しますが、常に正しく適切であることを自分自身に求めています。
冷たさ
SO3の感情的な冷たさは、明らかに感情世界との断絶に関連しています。彼らは自分の感情を理解しておらず、感情を自分の望みや行動を選ぶ指針ではなく、むしろ邪魔な障害物と捉えています。同様に、共感することはできても、他者の感情を考慮することはありません。彼らにとって、人は客体化され、受け取るものと与えるものを天秤にかける取引の対象となります。そのため、深い苦痛を伴う状況でも動揺しているようには見えず、常に仮面をかぶり続けます。
せっかち
SO3にとっての時間とは、自分のやりたいことをこなしたり、望みを達成するために費やすものです。単に生きるための時間というより、実用的な価値を持つ時間でなければなりません。そして、それはできる限り迅速に進む必要があります。SO3は、何もしない時間や空白の時間に耐えられません。彼らは、成功する未来に突き進むことに駆り立てられており、時には空想の未来を描きながら、あるいは猛烈なスピードでそれを現実にしようとします。今この瞬間を味わうことは、人生の流れに身を任せ、楽しむことを意味しますが、SO3はそれだけで生きていけるという自信も希望も持っていないのです。
クラウディオ・ナランホ
Naranjo, C. (2012). "27 personajes en busca del ser"
タイプ3ソーシャル ─ 名声
SO3の特徴的な情熱について、イチャーソは「名声」という言葉を提案しました。SO3は仕事に限らず、あらゆる場面で他者にどのように見られるかを重視し、どのように振る舞えば自分が最も輝いて見えるのかに執着します。まるで心の中に、自分自身を売り込むための広報部門が存在しているかのようです。社会的認知への欲求として理解される「名声」への情熱は、一部の人々ではなく、あらゆる人から称賛されたいという強い欲望へとつながります。その結果、SO3は過剰にエネルギーを消費し、自然な行動が妨げられてしまいます。
タイプ3のサブタイプはいずれもDSM-IVには記載されていません [1]。これは、優れたパフォーマンスや実用性、成功志向といった特性が現代社会において理想とされているためです。特にSO3は、世俗的かつ技術主導型の社会において、典型的な性格特性といえるでしょう。
SO3は、タイプ3のサブタイプの中で最も環境に適応しやすいカメレオン的な性格を持っています。また、最も虚栄心が強いタイプでもあります。他のタイプ3と比較すると、SO3はエネルギッシュで反応的な性格を持ち、権力を好みます。ただし、それを直接的に行使するのではなく、支援者を通じて間接的に影響力を行使します。
サンドラ・マイトリ
Maitri, S. (2001). "The Spiritual Dimension of the Enneagram"
タイプ3ソーシャル ─ 名声
SO3が他者と関係を築く方法は、名声のあるイメージを持つことによって成り立ちます。イチャーソによるSO3の説明(リリーおよびハート経由)は、「良い公的イメージを必要とすること」です。そのため、SO3は自分がどのように見られるかに強く意識を向け、特定の社会集団の価値観に合わせて自らのイメージを変え、良い印象を与えようとします。SO2と同様に、彼らも社会的に重要な存在でありたいと願います。しかし、SO2が他者との関係を通じてその地位を築こうとするのに対し、SO3は自分自身の力によって重要人物になりたいと考えます。「嘘をつく情熱」は、名声あるイメージを作り上げるためならどんな手段でも講じるという行動に表れます。彼らの最も根深い自己欺瞞は、「そのイメージこそが自分自身である」と信じ込んでいることです。
ベアトリス・チェスナット
タイプ3(ソーシャル)の説明(2021)
Chestnut, B. (2021). "The Enneagram Guide to Waking Up"
このサブタイプは、他の2つのサブタイプよりも人前に立つことを好み、認められ、拍手を浴びることに最も喜びを感じます。彼らは完璧なイメージを作り上げることに非常に長けており、売り込みたいもの(自分自身を含む)を巧みにパッケージ化し、効果的に売り込む術を知っています。このサブタイプは、リーダーシップの地位に安定感を感じ、企業や社会での地位を上げるためのスキルを発揮します。最も積極的で競争心が強いサブタイプであり、勝利への強い執着を持っています。彼らは、効果的なプレゼンテーションやパフォーマンスを通じて他者に影響を与えることに長けています。
このサブタイプに当てはまる場合、彼らは優れたイメージを作り上げるのが得意ですが、常に完璧なイメージを保ち続けることに執着しがちです。自分が人々に見せているイメージの奥にある本当の姿を知られてしまうと、脆さを感じるかもしれません。彼らは、自分自身でもその背後にある本当の姿を完全には認識しようとしないことがあります。また、競争心が強く、勝利へのこだわりから冷酷になり、トップに立つためなら手段を選ばないこともあるかもしれません。勝つために嘘をついたり、騙したり、盗んだりすることさえありますが、それらの行動はすべてポジティブなイメージの裏に隠されています。彼らは失敗を極端に恐れ、特に不安を感じているときには、失敗を避けるためにあらゆる手段を講じようとします。人々の称賛を求めるあまり、真の内面の安定を築くことを避け、表面的な成功に固執する傾向があります。
タイプ3(ソーシャル)の説明(2021)
Chestnut, B. (2021). "The Complete Enneagram"
SO3は、外見の良さと成果の両方を重視します。彼らは、注目を集め、人々に影響を与えたいという欲求を通じて、タイプ3の「虚栄心」を体現します。人前に立ち、注目を浴びることを好みます。社会的成功を手にし、地位を高める術に長けています。SO3は、タイプ3の中でも最も競争心が強く、最も攻撃的な傾向があります。見た目を良くしたいという強い欲求を持っており、ビジネスや営業の感覚に優れています。
タイプ3(ソーシャル)の説明(2021)
Chestnut, B. (2021). "The Complete Enneagram"
SO3:「名声」
SO3は、人々の注目を集め、影響を与えたいという強い欲求を持っています。彼らは、世界の前で輝きたいという願望を通じて、タイプ3の「虚栄心」を体現します。舞台に立つことを好みます。このサブタイプは、タイプ3の中でも最も虚栄心が強く、最もカメレオンのように振る舞います。
このサブタイプは「名声」と名付けられていますが、これには、すべての人からの称賛と喝采を求めるSO3の性質が反映されています。SO3は、SP3やSX3よりも承認を好み、必要とするため、より人前に出てスポットライトを浴びたがる傾向があります。子供の頃のSO3にとって、何かを「見せる」こと、見栄えを良くし、能力を発揮してみせることが、愛を得るために重要でした。彼らが受けたサポートは、多くの場合、親からの承認の「まなざし」という形で与えられていたと考えられます。
SO3は社交的な才覚に優れています。人々との会話が巧みで、社会的階層を上昇する術を心得ています。彼らは、適切な印象を与え、望むものを手に入れ、目標を達成するために、言葉を慎重に選びながら最大限の効果を引き出そうとします。彼らの原動力は社会的成功ですが、「成功」の具体的な定義は、それぞれの経歴や状況によって異なります。知性や教養、品位を示そうとする人もいれば、学位や肩書きを重視する人もいます。また、素敵な家、高級車、デザイナーズブランドの服、高級時計など、社会的地位を象徴する物質的な要素を追求する人もいます。
SO3は競争と勝利に強い関心を持っています。タイプ3の中で最も競争心が強いと言えるでしょう。また、権力にも焦点を当てており、それが自分のものであるかどうかに関係なく意識しています。要求が厳しく、権威主義的な傾向がありますが、こうした特性は、洗練され、礼儀正しく、ユーモアを交えた態度の裏に隠れていることもあります。SO3は他者を「自分の目標達成を助けるか、それとも妨げるか」という観点で見ることがあります。また、物事をどのようにコントロールできるかという視点で捉え、予期せぬ事態に直面しないよう注意を払っています。
SO3はタイプ3の中でも最も攻撃的で、強く、自己主張の強い性格を持っています。感情を麻痺させることが得意で、極端な場合には冷淡になることもあります。
SO3は企業的な考え方を持ち、仕事をできる限り最善の方法でこなすことに情熱を注ぎます。特に、外見上の見栄えにこだわります。彼らは、何が売れるのか、何が見栄えが良いのか、何が自分たちの評価を高めるのかといった観点から、グループにとって最善の選択を考えます。グループのためになる行動は、自分自身の成功者としてのイメージを強化することにもつながります。SO3にとっては、イメージや金銭的な成功が、善意や高潔な行動よりも優先されることがあります。現代の企業は、何よりも利益を追求する傾向がありますが、この姿勢はSO3にも反映されています。彼らは、企業目標を達成し、収益を向上させるための効率的な方法を見つけることに関心を持っています。しかし、それがより広範囲な意味で他者に与える破壊的な影響を考慮する場合もあれば、そうでない場合もあります。
SO3は、自分が目指す方向へグループを導くことに強い自信を持っています。現リーダーがグループをうまく導いていないと感じた場合、SO3は、自分には進むべき道が見えているのに、より効率的で成功に導く形で人々をリードできないことに苛立ちを覚え、自らリーダーの役割を引き継ぎたいという強い欲求を抱くことがあります。SO3は物事の中心にいることを好みます。
SO3は、イメージ作りの才能が非常に発達しており、自分自身(または宣伝したい製品)を売り込む能力に長けています。ナランホによれば、SO3は非常に見栄えがよく、ほとんど欠点がないかのように見えます。適切なイメージを作り上げるのが極めて上手なため、彼らの欠点を見つけるのは容易ではありません。あまりにも洗練されていて、物事を完璧にこなしているように見えるため、何か問題があるとか、何かが抜け落ちていると感じることはほとんどないでしょう。
しかし、SO3は過度に自分が露出しすぎることに不安を感じます。自分に価値がないと見なされることに対して強い脆弱性を抱えています。人々に良い印象を与えることを非常に重視しているため、批判されると深く傷つくことがありますが、その感情を表に出すことはほとんどありません。良いイメージを維持したいという思いがあるため、自分を他人に完全にさらけ出すことが難しく、他者との距離を保ちたいと感じることもあります。自分が良い印象を持たれたいという願望が強いため、他人が自分のイメージの裏側を見抜くのではないかという恐れを抱くこともあります。心を開き、イメージ管理を緩めることはSO3にとって容易ではありません。また、この「良く見られたい」という強い欲求が、SO3が本当の自分や自身の感情とつながることを妨げることもあります。
SO3が他のタイプと混同されることはほとんどありません。このタイプ3は、特にこれまでのエニアグラムの書籍で特徴づけられてきたタイプ3のイメージを最も明確に体現しているため、タイプ3の典型といえます。
ハイキ
The Haiki Enneagram Website
SO3:名声
SO3は、一般的にステレオタイプなタイプ3として認識される存在です。彼らは成功に強いこだわりを持っており、その成功はしばしば、極端なまでの承認欲求に基づいたものです。実際、典型的なタイプ3の欲求である虚栄心は、SO3においては名声の追求へと変化します。彼らは常に、執拗にスポットライトを求め続けます。この特徴は、1970年代にオスカー・イチャーソによって定義されたものであり、現代においてもなお的確に当てはまります。ただし、成功を追い求めることと、実際に成功していることは別の話です。一部のタイプ3は、社会的成功という概念に自分を重ねられず、他のタイプと認識してしまうことがあります。しかし、時間をかけて深く自己を見つめるうちに、実際よりも成功しているかのように振る舞う何かが、自分を突き動かしていることに気づくのです。もし成功のために社交的な駆け引きや日和見的な手段が必要であれば、彼らはそれを厭わないでしょう。倫理観は、しばしば二の次になります。欲しいものを手に入れるためなら、あまり深く考えずに、不正や盗用を行うこともあります。また、一部のタイプ7と同様に、このサブタイプは、自己満足に対する許容度が非常に高い傾向があります。ただし、この特徴はSP3やSX3にはあまり見られません。もちろん、ここで述べた特徴は極端な例です。現実には、SO3だからといって必ずしも道徳観が欠如しているわけではありません。
彼らは「勝利者」として振る舞いますが、その内面では深い空虚感を抱えています。残念ながら、SO3が神経症的に行う多くの行動は、社会的には成功として認識されがちです。つまり、「自分の望むものを理解し、それに向かって突き進む人物」と評価されてしまうのです。この状況は、私たちが生きる家父長制社会と深く結びついています。彼らはしばしば、仕事に対する強い依存傾向を持っています。それが顕著な場合もあれば、表立ってはそう見えないこともあります。このサブタイプが現実、すなわち自分自身の本当の姿と向き合ったとき、その衝撃は極端なものになりがちです。彼らは、その新たに直面した空虚感に対処する際、支えてくれる誰かを必要とします。SO3にとって最も重要なのは、何もせずとも自分の味方でいてくれる人がいると感じられることです。
カルメン・デュラン、アントニオ・カタラン
Durán, C. and Catalán, A. (2009). "Los engaños del carácter y sus antídotos"
SP3:名声 ⇒ 地位
SO3における虚栄心は、「他人から見て良いイメージ」を追求する形で現れます。彼らは、社会的に獲得したものを通して自分の価値を確認します。そのため、彼らが求めるのは「地位」であり、この言葉は筆者らだけでなく、ナランホも使用しています。ここでいう「地位」とは、他人が成功と認める社会的ポジションに到達することを指します。彼らは、社会からの承認や称賛、そして周囲から好かれることを強く望みます。その地位を維持するために、彼らは独特の輝きを持ち、物事の正しいやり方、ファッションの流行、成功の社会的イメージを巧みに習得する能力を発達させます。
ラ・ミラダ・リブレ
Psychology of Ennea-types Volumes by Claudio Naranjo Interpreted by La Mirada Libre
SO3:名声
このサブタイプは「名声」と呼ばれています。その理由は、SO3が自己イメージを偽装しながら社会的に輝くことを求めるためです。ここでは、衣服やブランド品、学歴や経歴、そして現代社会や彼らが属する環境で輝かしいとされるあらゆるものが誇示されます。
SO3について考えると、私はいつも映画「アメリカン・サイコ」の名刺のシーンを思い出します。会議室で幹部たちが次々に名刺を取り出し、フォントのスタイルや質感、革新的なデザインの優劣を競い合う場面です。それはまさに、SO3の特徴が如実に表れた名刺の見せ合いといえるでしょう。
これは、「成功者になること」を求める家族の期待と深く結びついています。彼らは重要な人物になりたいと望み、社会的に認められることで、充実感を得るとともに、自分の存在が確かなものになると感じます。
後に詳しく見ていきますが、仕事の目標達成を重視するSP3とは異なり、SO3は自分が輝けるプロジェクトにのみ関心を持ちます。彼らは、努力や仕事そのものよりも、達成したことや評価されることを重視します。そして、社会的に価値が高いほど、それをより良いものだと考えます。
SO3はタイプ3のサブタイプの中で最もカメレオンのような特徴を持っています。なぜなら、彼らはできるだけ多くの人々に影響を与えたいと考えているからです。また、SO3はSP3と比べるとよりエレガントですが、SP3の服装には常に実用的な要素が含まれているのに対し、SO3(努力しているようには見えなくても実際には努力している)にはその要素がありません。
すべてのタイプ3に共通するのは、彼らがイメージに囚われていることです。SO3の場合、「他人が見る自分」というイメージに縛られ、地位を獲得し、それを確固たるものにするために、常に達成、お金、成功を追い求めます。病気になっても、休めるのは週末や休日だけです。
自分の好みを主張することもできますが、常に他人の好みを意識していて、つい自分の好みを諦めてしまいがちです。
SO3はまさに社交的な人々であり、その執着によって、自分の欲望だけに基づいて自己を満たすことができないという現実や、自分に本当の価値が欠けているかもしれないという不安を直視しないようにしています。
彼らの輝きは外見や、名声や美しさを象徴する物に向けられており、内面にそれを見出すことはできないと感じています。もし可能であれば、彼らは放屁、粘液、排便や排尿といった生理現象を地球上から根絶したいと思うでしょう。なぜなら、教養のある人間がそのような動物的で屈辱的なものを経験するなど、あってはならないことだからです。
もし自分の弱さを抑えきれない場合、それを誘惑の手段として利用します。
誰かが自分を賞賛しないとき、拒絶されることへの強い恐怖から、「こんな奴には価値がない」と自分に言い聞かせ、相手を拒絶することがあります。SO3の女性は非常に男性的なエネルギーを持ち、SO3の男性は、より女性的です。どちらも競争心が強く、お金や家のイメージに執着し、操作的で執念深く、他人のものを自分のものとする傾向があります(SO3の創造性は、他人の作品をそのまま使う典型的な「カット&ペースト」に限られています)。
SO3の行動原理は「反発」であり、タイプ3のサブタイプの中でも知的な傾向が強いです。知識や情報を駆使して、権力と名声を得ようとします。
訳注
^ ナランホの「Character and Neurosis: An Integrative View」によると、彼はエニアグラムのタイプとDSM-IIIを次のように関連付けている。タイプ1「強迫性パーソナリティ障害」、タイプ2「演技性パーソナリティ障害」、タイプ3「直接対応なし」、タイプ4「境界性・自己愛性パーソナリティ障害」タイプ5「スキゾイドパーソナリティ障害」、タイプ6「妄想性・回避性パーソナリティ障害」、タイプ7「自己愛性・演技性パーソナリティ障害」タイプ8「反社会性・境界性パーソナリティ障害」、タイプ9「依存性パーソナリティ障害」(ただしタイプ9についてナランホは同書で依存性そのものはタイプ9の核心ではないため、必ずしもこの対応は適切とも言えないという補足も行っている。ナランホいわくタイプ9の核心は「依存性」ではなく「諦め」「自己延期」「社交的」「順応的」である)。
ナランホは「Enneagram of Society」にてタイプ3の病的な特徴がDSMに記載されていない理由を、北米文化がタイプ3的だからだと説明している。つまり、DSMを作成したのはアメリカだが、アメリカではタイプ3的な野心や柔軟性が文化的に価値あるとされているために、これが「病的である」と認識されにくいと彼は考察している。